相被疑事件とは?暴行罪と傷害罪!日本の法律は喧嘩両成敗

防犯・防災

こんにちは、べいるです。

喧嘩って日本の法律ではどう取り扱われるんでしょう。

内容にもよると思うのですが、相手が因縁をつけてきて、殴ってきたから取っ組み合いになったような場合でも、相被疑事件として取り扱われます。

今回は相被疑事件や暴行と傷害の違いに触れつつ、喧嘩の法律上の取り扱いについて説明します。

相被疑事件とは

ます最初に相被疑事件について説明します。

相被疑事件とは、当事者双方が被疑者である事件のことをいいます。

お互いに手を出した喧嘩であれば、双方暴行又は傷害の被疑者になり、相被疑事件として取り扱われます。

私自身、これまで多くの相被疑事件を取り扱ってきましたが、喧嘩以外の相被疑事件を取り扱ったことはありません。

なので相被疑事件といえば喧嘩と思って貰えば結構です。

相被疑事件の場合には、喧嘩をした双方が「被害者」兼「被疑者」という立場で警察から取り調べを受けるのです。

暴行罪と傷害罪の違い

暴行罪は刑法第208条に規定されています。

内容を分かりやすく説明すると、『人を蹴ったり、殴ったり、掴んだり、物を投げて当てたりするなど、人に対して有形力を行使してはいけません。』といったものになります。

法定刑は“2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金または抑留若しくは科料”となっています。

一方、傷害は刑法第204条に規定されています。

暴行を加えた結果、傷害を負わせた場合には暴行罪ではなく傷害罪が適用されます。

定刑も重たくなり“15年以下の懲役又は50万円以下の罰金”となります。

ん~、今の説明ではピンときませんね!もっと分かりやすく言えば暴行と傷害の違いは診断書の提出の有無です。

被害者が警察に診断書を提出すれば傷害罪、診断書の提出がなければ暴行罪となります。

相手が喧嘩を売ってきた場合

喧嘩両成敗になるの?

相手が一方的に喧嘩を売ってきて、先に相手が手を出したとします。

顔面を殴られました。ムカつきますよね!

カッとなってあなたは相手胸倉をつかみ返しました。

さあ、この場合どうなるでしょう。

殴られたあなたは、暴行で訴えることができます。診断書を提出すれば、先ほど説明したとおり、相手は傷害罪となります。

ですが、相手も胸倉をつかまれたとして、被害の申告をするでしょうから、上記ケースではあなたへの暴行罪も成立するのです。

ちょっと理不尽なようですが、日本の法律では、こういった場合には制止又は逃げるようになっているのです。

相手が悪い場合でも、胸倉をつかむような積極的な有形力の行使は認められないのです。

正当防衛にならないの?

なりません。正当防衛が適用されるケースは喧嘩の場合はあまりないのです

正当防衛とは、刑法第36条1項に「急迫不正の侵害に対して自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずした行為」とされています。

“やむを得ずした行為”というのはかなりハードルが高いです。

他に手段がないといった状況を立証する必要があります。

「逃げれたのではないのか」「制止すればよかったのではないか」などのハードルをクリアする必要があり、理論的に説明することは難しいため、結果的に喧嘩の場合には正当防衛の適用はまず期待できないのです。

まとめ

今回は、喧嘩について説明しました。

喧嘩がある場合は、お酒が絡んでいるケースが多いです。

こうなると、どちらも気が大きくなり、結果的に双方手を出すといった相被疑事件になりがちです。

日本の法律は喧嘩両成敗です!喧嘩を売られたときは、手を出したら負けですよ!グッと堪えてその場から去りましょう。

【参考】特殊な暴行、傷害、器物損壊事案は⇩コチラでまとめています。

落書きは器物損壊!暴行、傷害、器物損壊の特殊な形態を紹介します

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