私人による現行犯逮捕!一般人も逮捕はできる

防犯・防災

こんにちは、べいるです。

皆さん、一般人も現行犯逮捕できるってご存じでしたか?

逮捕は捜査機関しかできないイメージがありますが、一般の人の目の前で犯罪が発し、この人物が罪を犯したのが明らか場合には、現行犯逮捕して捜査機関に引き渡すことができるんです。

これは刑事訴訟法第213条で定められています。

よくある例として、万引きGメンが万引き犯を逮捕し、警察に引き渡すケースなどがあります。

今回は、私たちが犯罪の現場に鉢合わせになった場合の私人による現行犯逮捕のポイントや注意事項を説明します。

現行犯逮捕って何?

逮捕の種類

逮捕とは、強制的に身柄を拘束することであり、人権を大きく制約する行為になります。

基本的には、裁判官の許可がなければ許されませんが、現行犯逮捕は、犯人が明らかで誤認逮捕の可能性がないという理由で、裁判官の許可を要しません。

因みに3種類の逮捕種別がありますのでご紹介します。

①現行犯逮捕 【私人もできる】

目の前で犯罪が行われて、この人が罪を犯したことが逮捕者にとって明らかなときに逮捕状なしで行うことができる逮捕

②緊急逮捕【私人はできない】

逮捕状はないが、今逮捕する緊急性・必要性があり、逮捕した後にすぐに裁判所に逮捕状を請求することを前提として行う逮捕

③通常逮捕 【私人はできない】

事前に裁判所の審査を受けて逮捕状を請求し、逮捕状を示して行う、よくドラマなどでみる逮捕

現行犯逮捕する場合の注意事項

では次の場合、現行犯逮捕できるでしょうか?

あなたは、渋谷駅で電車を待っています。

そして、あなたの目の前に白色のTャツの20歳くらいの男がいます。髪型は黒髪のスポーツ刈りです。

この人物は歩きスマホをして注意され怒っています。

そして、注意した50歳くらいの男性の顔面を3発殴りました殴られた男性は口から出血しています。

あたなはこの殴った男を制ししようとしますが、この男は、あなたの制止を振りほどき、集まった野次馬の中に姿を消します

その後、あたなは電車に乗って新宿駅で降りたところ、先ほどの男と人相着衣が酷似した人物を発見しました。

さあ、あなたはこの男を現行犯逮捕できるでしょうか。


答え:現行犯逮捕できません!

感覚的には犯人はこの男であることは間違いないと思いますが、時間的・場所的に犯罪発生場所から離れてしまったので、現行犯逮捕は馴染まないのです。

次の場合は現行犯逮捕できません。

時間が経過している場合

 発生から数十分経過している場合には、現行犯とはみなされません。

場所が離れている場合

 発生場所から離れた場所で犯人を見つけた場合には、現行犯とみなされません。

14歳未満の少年の場合

 14歳未満の少年は触法少年といって、現行犯逮捕したら違法逮捕になります。

逮捕というのは人権の制約が大きな行為なので、裁判官の審査を経て逮捕令状の発付を受けるのが基本です。

ただし現行犯の場合は「目の前で行われた犯罪であり、犯人だと間違いなく言い切れる状況だから、裁判所の審査を受けずに逮捕していいよ!」というものなのです。

なので、時間が経過したり場所が離れてしまうと、人相着衣が酷似した人物がいても犯人としての明白性が薄れているため、現行犯逮捕ができなくなるのです。

何をすれば逮捕したことになるの?

逮捕とは、その人の身柄を拘束する、つまり自由を奪うことです

手錠をかけなくても、逃げられないように捕まえたり、見張っておくことも逮捕行為となり得ます。

実際には、逮捕したのかどうか分からないけど取り合えず捕まえています!というのが現実だろうと思います!

別に「逮捕する!」などと言う必要もありません。

現場に来た警察官が現行犯逮捕かどうかを検討・整理しますので、逮捕云々は考えず怪我をしないように確保しておくことが肝要です。

危ない場合は逃げましょう!

色々説明しましたが、今からいうことが一番大切です。

危ない場合は逃げましょう。

相手は凶器を持っている場合もありますし、逃げるのに必死なので、相手から思いもよらない攻撃を受けることもあります。

捕まえようとして怪我をすることが一番いけません!危険なときは回避してください。

あなたが捕まえなくても、犯人の特徴を覚えたり車のナンバーを覚えたりすればその後に警察が捕まえてくれるでしょう。

まとめ

今回は、現行犯逮捕について説明しました。

私人による現行犯逮捕が可能であることはお分かり頂けたと思います。

もし現行犯逮捕をする機会があれば、この記事を思い出して確保してみて下さい。

ただしその場合は、ご自身の安全と被害者の救護を考えるべきであって、無理な場合には警察に任せたらいいと思います。

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