こんにちは、べいるです。
介護をする上で、着替えの介助は避けてはとおれません!

入浴のとき、汗をかいたとき、尿漏れしたときなど、場合によっては1日に複数回着替えをします。
介護で行う着替えですが、正しい考え方でコツを押さえて行うことが肝要です!
そうでなければ、介護の受ける人の負担が大きいばかりか、本人の能力を奪う結果となります。
今回は、想定に沿って介護の着替えの考え方とコツを説明します。
Contents 目 次
介護の手順:着替えの介助
皆さんの目の前に左側に麻痺のある方がいるとします
そして、その方がまさにパジャマを脱ごうとしています。
さて、どのような介助をしましょう。
ADLを奪わない!
ここで1つ目のポイント!ADLを奪わないです。
ADLとは、日常生活動作のことです。
立ったり、座ったり、食事をしたり、排泄したり、入浴したりなど、人が生活する上で必要最低限の動作をいいます。
【参考】ADLに関する内容は⇩コチラにまとめています。

もし、ボタンをはずすのが上手くいかないようでも、ボタンは右手だけで自分で外してもらいましょう。
この作業を手伝ってしまうと、知らず知らずのうちに、右手の能力まで奪ってしまうのです。
しかも、あっという間に奪います!
意識していないとついつい手伝ってしまいます。
実際の現場では手伝ってしまった方が楽な場合がほとんどですが、そこは踏みとどまって、ご本人がボタンを外すのを待つのです!
さあ、パジャマのボタンははずしました。
どちら側の腕から脱いだらいいでしょうか?
着替えの順番は脱健着患!
ここで2つ目のポイント!脱健着患です。

これは何かというと、着替えをするときの順番です。
脱健
⇒脱ぐときは健常な方(健側)から
着患
⇒着るときは患部の方(患側)から
患側は関節の可動域等が小さくなり、介助があっても動ける範囲が小さくなります。
なので、できるだけ服の自由が利く状況のときに患側の着替えをするといった考え方です。
脱ぐときは、最初の方が服の自由が利きませんので健側から脱いで、その後に比較的服の自由が利くようになってから患側を脱ぐといった順番で行います。
着るときは、最初は服の自由度が大きいので、まず患側の腕を服の袖に通すといいでしょう。そして、片腕を通し服の自由が制限された状況下で、健側の袖を通すといったイメージです。
まとめ
「脱健着患(だっけんちゃっかん)」は10回唱えれば覚えることができます。
自宅での着替えの介助の機会があれば、是非「ADLを奪わない!脱健着患!」と頭の中で唱えながら行って頂けたらと思います。
この2つの考え方・コツを知った上で介護を行うことで、介護を受ける方の負担は大きく減少するとともに、ADLも現状維持され、ひいてはQOL(生活の質)の向上へと繋がっていくということです。
コメント