こんにちは、べいるです。
皆さん、燃え盛る炎や黙々と上がる黒煙を前にして、正しく行動をすることができますか。
自信があるよ!っていう方は少数派ではないでしょうか。
かつて 私自身火災の煙の中に入ったことはありましたが、その時に適切に行動できたかというと、、、
う~ん、80点くらいですかね。
当時はPolicemanとして通報を受けて火災発生直後に煙の中に入りましたが、無知だったこともあり煙も吸ってしまいましたし、決して褒められた行動はとれませんでした。

火災は恐ろしいです。正しい知識がなければ煙に巻かれてあっという間に命を落とすことになります。
今回は、火災発生時に命を落とさないためにも、火災の煙からの正しい避難方法について必要最小限の知識を説明します。
これから記述する内容は、消防職員の方に確認済みの内容です。参考にして下さい。
火災の煙からの正しい逃げ方
火災で一番怖いのは煙!
火災で命を落とす場合、多くの場合は煙が原因で亡くなっています。
“煙を正しく怖がること!”これはとても大切なことです。
では煙の何が怖いのか!?3つ紹介します。
1つ目は「一酸化炭素中毒」です。
これは皆さんご存じだと思いますが煙を吸い込むと中毒となり死に至ります。
煙を吸うことで、一酸化炭素中毒になり、身体が動かなくなって意識を失うのです。
とても怖いことです。
2つ目は「煙による火傷」です。
火災の煙はすごく高温になります。
この高温の煙を吸い込んでしまったら、気管を火傷し意識を失ったり、死に至るケースもあります。
ひと吸いで大やけどしますので、かなり注意が必要です。
3つ目は「視界の遮断」です。
皆さん、今ご自分の手の平を見て頂いていいですか。
眼から手の平までの距離はそんなに離れていないと思いますが、煙の中ではこの手の平が見えなくなります。視界が完全に奪われるということです。
そうなると何処に逃げていいのか分からなくなりますね!

そんな場合に案内してくれるのが「避難口誘導灯」です。
ですが、手の平の話を聞くと誘導灯が見えるか不安ですよね。
そうです、煙が充満すると見えなくなります。なので、日頃から何処に避難口があるかを確認するため、誘導灯は「常時点灯」となっているのです。
いずれにしも、時間経過と共に煙が蔓延し視界は失われます。
普段からの避難経路の事前確認や火災発生時の速やかな避難が求められるということです。
低い姿勢で!ハンカチで!
煙は上へ上へと上がっていきます。
ですので、逃げるときには腰を屈めて低い姿勢でくれぐれも煙を吸い込まないようにして逃げましょう!
そして、ハンカチなどの布製のもので口を塞ぎましょう。

布は煙を通しにくいので、ハンカチやタオルがない場合は、服でもいいのでとにかく煙を直接吸い込まないようにして下さい。
その他、透明ビニール袋を頭から被って逃げるといった方法もあります。
この方法は目を開くことが可能ですし、煙をある程度シャットアウトすることが可能です。
とはいうものの、火災発生時に透明ビニール袋が手元になければこの方法は執れません。
もし手元にあれば、透明ビニール袋を被って逃げるのも効果的ですし、無ければハンカチや洋服など布製のもので口を塞いで、腰を低くして逃げるようにしましょう。
火災のときに窓や戸は開けるか?閉めるか?
皆さん、火災のとき窓を開ける?閉める?
どちらと習いましたか?意見が分かれていませんか。
窓を開けると酸素が入って延焼が増す可能性がありますし、閉めると煙が充満するリスクがあります。
悩ましいですよね。

今回、消防職員の方から伺って私の中での「窓を開ける・閉める問題」に決着がつきました!
結論はこうです!
外に直接通じている窓・戸 ⇒ 開ける!
外に通じていない窓・戸 ⇒ 閉める!
「とにかく煙は屋外に出せるだけ出しましょう!ただし、建物内への煙の蔓延は防ぎましょうね!」といった考え方のようです。
外と直接繋がっている窓・戸は開けるべきであり、少しでも煙を外に出して煙に巻かれないようにすることが肝要です。
一方で屋内へ通じる窓・戸を開けてしまうと、建物内に煙が充満し被害が拡大してしまいます。
そういった窓・戸は閉めて煙をシャットアウトし、逃げるのです。

そういう訳で、排煙窓や防火扉を正しく活用し、煙をできる範囲内でコントロールすることが大切になります。
最近は、火災発生時に自動で閉まる防火扉や防火シャッターも存在します。
これって、逃げ遅れたらどうなるの??って心配になりますよね。
でも大丈夫、ヘッドスライディングをしてでも滑り込んで逃げないといけない訳ではありません。
防火扉は開きますし、シャッターは閉まっても、ちゃんと扉がついているので、そこを開けて逃げることが可能です。
まとめ
今回は、火災発生時に煙とどう向き合うかについて説明しました。
命にかかわることなので、事前に予備知識を得ておくことは非常に大切です。
知識がなければ慌てるでしょうし、慌てることによって命を落とすリスクが高まります。
この記事を参考にして頂き、有事の際にはできる限り正しく行動しましょう。
【参考】消火器の使い方や注意事項は⇩コチラにまとめています。
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