交番のトイレを貸せない理由

防犯・防災

こんにちは、べいるです。

交番にトイレを借りに行ったことはありますか?

私が交番勤務をしていた当時、「トイレを貸して欲しい」と尋ねて来た人には、交番のトイレではなく、近くの公園のトイレを案内していました。

これは、嫌がらせではなく ちゃんとした理由があるからです。

今回は「交番でトイレを貸せない理由」を説明します。

交番のトイレは貸し出しを想定していない

交番のトイレは事務所の奥にあり、一般の人が入ってくることを想定していません。

トイレに行くまでに、警察の装備品やセキュリティパソコン、書類、その他備品等が保管されている場所を通ることになります。

トイレを借りにきた人が必ずしも善良な方という保証はありませんので、それらの物が盗まれる心配があります。

また、今の時代であればSNSにアップされ、警察情報や個人情報を晒される可能性もあるのです。

トイレが事務所の奥に位置しているため、トイレまでの道中にリスクがあるということです。

警察を恨んでいる人もいる

警察を恨んでいる人は結構います。

交番襲撃事件なども発生しており、交番での来訪者の対応であっても、交番員には危険が伴うのです。

道を聞いているフリをして襲いかかるケースもあり、実際にこの種の殉職事案は複数発生しています。

このような危険と隣合わせの警察業務の中で、「交番内のトイレを貸すこと」=「施設の個室内で第三者を一人にすること」となり、トイレという密室の中で危険物を設置されるおそれがあるという見方ができるのです。

ひねくれた見方かもしれませんが、危険が付きもの警察業務においては、そういった可能性が否定できない以上、安易にトイレの貸し出しを行っては危険だということです。

本当は貸したい!

交番に来訪される方のほとんどが善良な方々です。

トイレは減る物ではありませんから、貸してあげたいのが心情です。

しかしながら、私は上記理由につき心を鬼にしてお断りしていました。。。かなり心苦しかったですが、職責を全うするための線引きです。

今は組織を去り、新たな仕事をしていますので、万が一トイレを借りに来た方には、快く貸してあげようと思っています。

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