こんにちは、べいるです。
事件捜査の担当課のイメージは刑事課ですよね!
ドラマなども事件捜査をする刑事課員の活躍シーンが多く取り上げられています!

しかし現実には、生活安全課も刑事課に負けないレベルで事件捜査をしています。
私自身、20歳代の巡査時代は刑事課、30歳代の警部補時代は生活安全課で過ごしました。
正直、生活安全課捜査員のレベルは刑事課員と比べて変わりありません。
むしろ、SNSやサイバー的要素が加わる犯罪に関しては、生活安全課員の方が上かなと思っています。
加えて、生活安全課の分掌事務は事件捜査のみならず、その他色々と業務を抱えています。
実は忙しい生活安全課!今回は、生活安全課の仕事内容について説明します。
生活安全課は間口が広い!
事件は特別法を担当
冒頭で説明したとおり、事件処理は刑事課又は生活安全課が担当します。
では、どのようにすみ分けをしているのでしょうか?

分かりやすく言えば、刑事課が担当するのは刑法犯罪です。
暴行、傷害、放火、殺人、窃盗、詐欺、横領、贈収賄などが刑法犯罪です。
では、刑法以外の特別法、、、これを生活安全課が担当します。
特別法にはどんな犯罪があるのでしょう!?
銃刀法、風俗営業適正化法、不正アククセス禁止法、迷惑行為防止条例(痴漢、盗撮)、ストーカー規制法、貸金業取締法、児童福祉法、児童ポルノ法など
こういった犯罪が特別法であり、生活安全課員が捜査します。

因みに、生活安全が担当する犯罪は新しいものが多く、マニアックな事件も多いので専門的知識を要します。
ドローンの取り締まり、サイバー空間の犯罪など、、その一例と言えます。
加えて、社会的に関心の高いDV・ストーカー事案、児童虐待事案も生活安全課が担当であり、ある意味「何でも屋」的要素が強く、間口がとても広いのです。
少年事件は生活安全課
先程、刑法は刑事課が担当と説明しましたが、20歳未満の者が犯した少年犯罪については、刑法であっても生活安全課が担当します。
少年事件は少年法が絡んでいますので、成人の場合と手続きや処理目的が異なり、専門の少年係員が取り扱った方が青少年の健全育成につながるといった考え方からです。

因みに成人と少年の共犯事件の場合には、刑事課と生活安全課が合同で処理します。
実際のところ、刑事課も生活安全課も捜査は同じようにできるので、別にどちらが処理しても構わない状況なのです。
防犯対策を担当
事件だけではありません。防犯対策は生活安全を担当する係の大きな仕事の1つです。
昔は生活安全課ではなく、防犯課と呼ばれていたくらいです。
振り込め詐欺対策、性犯罪対策、街頭犯罪(ひったくりなど)対策など、犯罪の抑止は我々国民が特に力を入れて欲しい項目であって、生活安全担当課に対する期待は大きいです。

テレビなどでキャンペーンなどのチラシなどを配っている警察官の映像をよく見ますが、あれは生活安全課の担当者が配っているのです。
また、一日警察署長イベントや非行防止イベントなどは、生活安全課員が企画・立案し実施していますし、小・中学校での薬物乱用防止教室なども生活安全課員が主管課です。
その他、ボランティアの人が運転する青色のパトカーの管理なども担当しているのです。
許可事務
許可事務も生活安全課が担当します!

警備業、風俗営業、銃砲、探偵業などの警察に対する許可は多岐にわたります。
この事務作業は非常に大変なのですが、少ない人数で一括して管理しているのです。
その上、定期的に夜間の立ち入りなども行い、大きな違反があれば、事件化し悪質業者の取り締まりをしているのですから、ある意味、刑事顔負けの仕事をしていると思います。
まとめ
刑事は捜査一本!生活安全は捜査とその他色々!
この違いは大きいですね!
両方経験したことある私としては、どちらもいい経験になりましたが、生活安全課の方がマニアックで新しい物に取り組まなければならなかったので、ある意味大変でした。刑事もキツかったですが。。
ドラマなどでは完全わき役の生活安全課ですが、実はかなり大変な仕事をしています。
参考:警察の部署や階級に関する記事は⇩コチラです。
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