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障害を受け入れる心のメカニズム

投稿日:2019年10月27日 更新日:

今回は自分自身に障害が残ることになった場合、例えば医者から「下半身麻痺になります。」と宣言を受けたような場合に、それを受け入れるまでの心のメカニズムについてお話します。

また、記事後半では、障害を受容しながら介護職で活躍されている方の話にも触れます。

ぜひ参考にされてください。

🔷障害を受け入れるまで

【障害を受け入れるまでの5つの心の変化】

ショック期

今までと違う身体の変化や失ったことに対して衝撃を受けます

呆然自失となり、あたまの中が真っ白になります。

否認期 どうしても受け入れることができず、障害を拒否・否定します。

「寝れば治る」など、気の迷いや異なる解釈を得ようとします。

混乱期 現実が受け止められてくる時期です。

強い情動として怒りや悲嘆が生じ、周囲の人にあたりがちな時期です。

解決への努力期 徐々に落ち着きを取り戻す時期です。

自分で努力しなければならないと感じる時期でもあります。

受容期 障害を受け入れ、生きていく方法を探そうとする時期です。

生きがいを取り戻そうとする時期でもあります。

①から順番に⑤に向けて気持ちは推移するようですが、人の心はそんなに単純ではありません。

④にいったと思ったら②の否認期に戻ったり、⑤で受容期に達したと思えば③の混乱期に戻ったりと、とにかく行ったり来たりしながら、少しずつ受容期へと向かっていきます。

 

私自身も、過去に大きなショックを受け入れた場面がありましたが、この5段階を行き来しながら、受け入れたような気がします。

すごく納得できる心の経緯だと感じます。

参考文献:障害の受容(上田敏)

 

【NGワードは存在する!】

では、周囲の人はどのような言葉をかけたらよいでしょう。とても難しいことだと思います。

一概には言えませんが、かけてはマズイ言葉はありますのでご紹介いたします。

 

②の否認期や③の混乱期は特に注意が必要とのこと。

この時期は、気の迷いなどを感じ、依存性も向上する時期です。そして、周囲の人にあたってしまう期間でもあります。

励ますつもりで根拠のないことを言ってしまうと受容の大きな妨げになりかねません。

例えば、麻痺が治る見込みがない場合に「リハビリすれば治りますよ。」など。

この時期はとにかく話を聞くこと、傾聴に徹する時期です。



🔷障害を受容し活躍されている方の話

最後に、下半身麻痺を乗り越えながら介護福祉士として活躍されている方から直接話を聞いたことがありますので、抜粋しながらお伝えします。

この方のことをAさんと呼んで話をしていきますね。

Aさんは、20代で交通事故により下半身不随になられています。

とても心が強い方ではありますが”一生下半身が動かない”という事実を受け入れるまでには、やはり葛藤の中、先にお話しした受容までの感情を行き来されたそうです。

リハビリの最中に出会った”首から下が動かない上半身及び下半身麻痺の方”から「あんたはいいよ。手が動くんだから」と言われたのが忘れられないそうです。我々にとってはすごく複雑な一言のように感じます。

様々な思いを乗り越えながら、障害を受容し、退院したとき、、、今度は、引きこもってしまう、、

車いすで街中にいると、人の目線がこわくなるということでした。

 

ただ半年後、どうしても役所への届け出で家の外に出ないといけない機会があって、そこで、車いすで駅で立ち往生してしまう。ただ、このときに知らない方から助けられて、それ以降、段々と引きこもりがなくなっていったそうです。

 

そして現在は介護する側のお仕事をされています。

就職しようとしたときに、障害を持っている方が就ける職種にどうしても制限があって、そこで、新たに介護の世界へ進むことを決意したそうです。

それまでは、障害のある方が介護職についた前例がなかったそうです。

🔷最後に・・

Aさんの足は細くて冷たかったです。

Aさんはこの話をしたときに自分の足を触る機会を提供されるのが恒例です。

そして、細くて冷たいあしを触ってもらいながら、笑顔で「自分のことをよくわかってほしいんです」と力強く声をかけられます。

私も冷たくて細い足に触れながら、すごく熱くて力強いものも感じました。

 

障害を受け入れるに至るこころのメカニズムは、そんな簡単に解釈できるものではありません。

ただし、これを理解しておかないと、障害の受容の妨げになってしまう場合があります。

今回の話は、障害に限らす、病気や日常生活にも共通する部分があると思います。ぜひ参考にされてください。




関連記事:マズローの5段階の欲求階層!私は4の承認欲求

-介護

執筆者:


  1. より:

    あの5段階の心の移行が、よくわかります‼️わかりやすい‼️

    • べいる より:

      成さんコメントありがとうございます。
      分かりやすくてよかったです。この5段階は上田敏さんの著書を参考にしているものです。
      障害のみならず様々な面でこの心の動きがあるんだと思っています。参考にされてください。

  2. マコリン より:

    身体的な障害に限りませんよね。精神的なものや、社会的なもの、地理的なもの国籍性別等 強者と弱者色分けしそうなことは沢山あります。自らが色分けされるかもしれない立場になったときに どう自分の心を形成していくのか その指針にはなりそうです。

    • べいる より:

      マコリンさんコメントありがとうございます。
      そうです、さまざまな場面でこの5つの感情が行き来すると思っています。自分自身だったり、周囲の人だったり。そんたときに、この話を知っておくのはプラスだと思います。

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