警察官には9つの階級があります。

順番に、巡査(巡査長)、巡査部長、警部補、警部、警視、警視正、警視長、警視監、警視総監になります。
では、どのようにして昇任していくのか、、それは選考であったり競争試験であったりします。
上位階級になれば、「ポストありき」なので選考的要素が強くなりますが、警部までは競争試験が実施されています。
今回は、最も人気のある巡査部長昇任試験に触れながら、昇任試験について説明します。
みんな必死に頑張る巡査部長昇任試験!
巡査部長は、一般の会社でいうところの主任です。
実は巡査部長の立場、警察組織の中では結構人気があります!
部下はいるので雑用は避けれる、、、、上司の係長(警部補)がいるので、所属長への決裁や業務管理的な中間管理職の辛い仕事は避けられる、、、、
誤解をおそれずに言えば、現場で気ままにバリバリ仕事をやれるのが巡査部長なのです。
因みに昇任したい気持ちランキング(警部試験以下)は次のとおりです。
1位:巡査(巡査長)から巡査部長
2位:警部補から警部
3位:巡査部長から警部補
申し上げたとおり、巡査部長は人気の階級です。
一方で、警部補はあまり人気がないですね。理由は中間管理職的な要素が強いので、、、
私自身、約15年少々の警察人生で半分を警部補で過ごしました。
嫌ではなかったのですが、確かに責任ある立場で上も下も見なければならず、中間管理職的要素もたっぷり味わいました。
巡査部長は3年だけ、、、もう少しやりたかったです。
巡査部長昇任試験の概要
各都道府県により昇任試験規程が異なりますが、基本的には3次試験まであります。
1次試験はSA試験、2次試験は論文試験、3次試験が面接試験です。
1次試験は足切り試験とも言われています。

大きな都道府県だと、受験者は数千人にのぼりますが、そんな多くの答案の論文の採点は不可能なので、SA試験を実施して論文の採点可能人数まで絞るのです。
なので、事実上の昇任試験は2次試験からという見方もできます。
論文試験の内容
市販されている警察官の昇任試験ガイドブックなどにも掲載されていますが、「憲法、行政法、刑法、刑事訴訟法、警察管理、総警務、地域、交通、生活安全、刑事、警備」の11科目から出題されます。

因みに、警察官は論文をひたすら丸暗記して試験に備えます!!
しかも、1次試験を突破してから暗記を始める人がほとんどで、1次試験の合格発表から2次試験までの概ね3週間、不眠不休で論文の丸暗記するのです。
なので、暗記脳が発達した警察官は結構いるのではないでしょうか 笑
面接試験の内容
これは、極めて普通の面接です。
しかしながら、警察ならではの各個動作・作法が求められます。

年齢が若い場合はキビキビした各個動作が求められ、ある程度年齢がいっていれば、経験に裏打ちされた落ち着きが求められるでしょう。
因みに、面接は丸暗記という訳にはいきません!臨機応変な対応が求められます。
とは言え、当然聞かれる内容は整理しておく必要があり、私は「経歴、動機、展望、部下指導、業務管理」など基本的なことだけは事前に頭の中でまとめていました。
警察官はずっと試験がついて回る!
警察官はずっと試験がついて回ります。
昇任を希望していなくても、基本的には上位階級の昇任試験を年に1回は受験しなければいけません。

しかし昇任試験勉強をすることは、実は警察官にとって大切なことなのです。
警察官個人には、一般人にはない大きな権限が付与されています。
職務質問、所持品検査、捜索・差押え、令状請求、逮捕、引致、、、しかも、現場で誰にも相談できず、瞬時に判断しなければいけないケースも多々あります。
分かりやすい例は「けん銃の使用」です。
刃物を持った凶悪犯人が目の前にいるからといって、けん銃を発砲が許される訳ではありません。
けん銃使用の要件を満たしているのか、正当防衛や緊急避難に該当するのかなど、現場で瞬時に判断し、けん銃使用の可否を決める必要があるのです。間違ったらアウトです。
結構シビアですよね!なので、そのための丸暗記なんです!!警察官は学者じゃないので力技の丸暗記で十分、、、、暗記した内容に応用を利かせる必要はありますが。。
そういう訳で、この記事を目にしているあなたが警察官なら、試験勉強の丸暗記を頑張ってください!!
決して無駄にはなりません!応援しています。
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